トップページ > ベトナム人との国際結婚手続きの流れとは?必要書類や注意点をプロが解説!
ベトナム人との国際結婚手続きの流れとは?必要書類や注意点をプロが解説!
ベトナムの女性・男性と結婚をしたいと考えている場合、「国際結婚」の手続きが必要です。
しかし、文化や制度の違いがあるベトナムでの結婚手続きにおいては「どのような書類を準備するのか」「手続きをどちらの国で進めるべきか」などの疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ベトナム人との国際結婚をスムーズに進めるための手続きの流れや必要書類、注意点を詳しく解説します。
ベトナム・日本のそれぞれにおける手続きの違いや、結婚手続き後の配偶者ビザの取得方法、準備すべき書類についても詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。
ベトナム人との国際結婚手続きはベトナムで行うのが無難
ベトナム人との国際結婚手続きを進める際は、日本・ベトナムの両国で婚姻を成立させる必要があります。
ベトナム人との国際結婚の手続きは大きく分けて、「ベトナム方式(ベトナムで先に手続きする)」と「日本方式(日本で先に手続きする)」の2つの方法があります。
- ベトナム方式:「ベトナム→日本」の順番で手続きをする
- 日本方式:「日本→ベトナム」の順番で手続きをする
「結婚が成立できればどちらでもよいのでは?」と思うかもしれませんが、実はどちらの国で最初に結婚手続きを行うのかは非常に重要です。
ベトナム人の結婚の場合は、日本方式・ベトナム方式のどちらを選んでも大きな問題はありません。
ただし、ベトナム人配偶者が日本に何らかの長期ビザで滞在していない限りは「ベトナム方式」で行うのがおすすめです。
これは、日本に住んでいないベトナム人と日本方式で結婚手続きを行った場合、後の配偶者ビザ申請の際に偽装結婚を疑われる可能性が高くなるからです。
ベトナム方式は婚姻手続きのために何度かベトナムに渡航する必要があり、そのたびに時間と費用がかかりますが、結婚後に確実に日本で暮らすためにはベトナム方式で手続きをするのが安心でしょう。
一方、ベトナム人配偶者がすでに日本の長期滞在ビザを保有している場合は、日本方式での手続きでも問題ありません。日本方式の場合、手続きの手順も少なく比較的簡単なので、スムーズに手続きできるでしょう。
ベトナム人との国際結婚手続きをベトナムで行う方法【ベトナム方式】
ベトナム方式では、ベトナムでの婚姻手続きを先に行い、その後日本で報告的届出を行います。
具体的な流れは、以下の通りです。
|
手続きの手順 |
手続き場所 |
|---|---|
|
1.日本人配偶者の婚約要件具備証明書を取得する |
在ベトナム日本大使館・総領事館 |
|
2.ベトナムの人民委員会に婚姻登録を申請する |
ベトナムの人民委員会 |
|
3.婚姻届を提出する |
在ベトナム日本大使館・総領事館 |
ベトナム方式での婚姻登録は、現地での手続きが中心となるため、ベトナム人配偶者との協力が不可欠です。
また、登録に関するルールや必要書類は地域によって異なる場合もあるため、現地の役所で最新情報を確認しながら手続きを進めましょう。
ここからは、具体的な手続きの流れを解説します。
日本人配偶者の婚約要件具備証明書を取得する
まず、ベトナムで婚姻手続きを進めるために必要な「婚姻要件具備証明書」を取得しましょう。この書類は、日本人が独身であり、結婚に法的な障害がないことを示すものです。
取得場所は、在ベトナムの在日本大使館または総領事館のどちらかです。申請時には、日本人配偶者とベトナム人配偶者の2人で出向く必要があるため、注意しましょう。
婚姻要件具備証明書の取得に必要な書類は、以下の通りです。
【必要書類】
- 必要書類
- 戸籍謄本(発行から3ヵ月以内のもの)
- パスポート
- ベトナム人配偶者の婚姻状況証明書
- 証明書発給申請書(窓口で入手)
ベトナムの人民委員会に婚姻登録を申請する
婚姻要件具備証明書を取得したら、次はベトナム人配偶者の本籍地または住民票がある地域の人民委員会に婚姻登録を申請します。
婚姻登録に必要な書類は、以下の通りです。
【必要書類】
- 婚姻登録申請書(人民委員会で配布)
- 婚姻要件具備証明書(ベトナム語訳付き)
- 日本人のパスポート
- ベトナム人配偶者の身分証明書(市民証または出生証明書)
- 日本人配偶者・ベトナム人配偶者の、ベトナムの総合病院が発行した健康診断書(HIV検査を含む)
ベトナムならではの必要書類として「HIV検査を含む健康診断書」があります。
この健康診断書は、ベトナム国内の指定医療機関で取得する必要があり、日本で発行された診断書は基本的に無効とされるため注意が必要です。診断を受ける際には、事前に医療機関の営業日や手続き方法を確認しておくことをおすすめします。
また、婚姻登録申請を行う際には、当然ですが書類の内容にミスがないか十分確認してください。不備があると申請が受理されないだけでなく、再提出に時間がかかり、全体の手続きが遅れる原因にもなります。
なお、必要書類が揃っていても、婚姻登録の処理には15日程度の審査期間が必要です。この期間中に追加書類を求められるケースもあるため、余裕を持ったスケジュールを組んでおきましょう。
審査が無事完了すると、婚姻登録証明書が発行されます。この証明書は、ベトナムで正式に婚姻関係が認められた証となり、後の日本での婚姻届提出にも必要なので、大切に保管しておきましょう。
以上でベトナム側での手続きは完了です。
日本大使館に婚姻届を提出する
ベトナムでの婚姻登録が完了したら、日本側で婚姻届を提出します。
この手続きは在ベトナム日本大使館または総領事館で行うことができるため、日本に一時帰国する必要はありません。
日本側への報告的届出に必要な書類は、以下の通りです。
【必要書類】
- 婚姻届(日本語版)
- ベトナムで発行された婚姻証明書(日本語訳付き)
- 日本人配偶者の戸籍謄本
- 日本人配偶者とベトナム人配偶者のパスポート
婚姻届を提出することで、日本の戸籍にも婚姻関係が記載されます。この際、ベトナムでの婚姻登録日が日本でも正式な婚姻成立日として記録されます。
ベトナム人との国際結婚手続きを日本で行う方法【日本方式】
日本方式では、まず日本の市区町村役場で婚姻手続きを行い、その後ベトナム大使館で報告的届出を行います。
具体的な手続き手順・場所は以下の通りです。
|
手続きの手順 |
手続き場所 |
|---|---|
|
1.ベトナム人配偶者の婚約要件具備証明書を取得する |
在日ベトナム大使館 |
|
2.婚姻届を提出する |
日本の市区町村役場 |
|
3.ベトナム側に報告的届出を行う |
在日ベトナム大使館 |
日本方式は、ベトナム人配偶者が日本で生活している場合に適しています。ベトナム人配偶者が日本に住んでいない場合は、ベトナム方式での手続きを検討しましょう。
では、日本方式での手続き手順について詳しく解説します。
ベトナム人配偶者の婚姻要件具備証明書や公的証明書類を取得する
日本方式では、ベトナム人配偶者が日本で婚姻手続きを行うために、ベトナム人配偶者の「婚姻要件具備証明書」を取得する必要があります。
ベトナム人配偶者の婚姻要件具備証明書は、以下の書類を揃えた上で、駐日ベトナム大使館で申請可能です。
【必要書類】
- 婚姻要件具備証明書申請書
- ベトナム人のパスポート
- ベトナムから取り寄せた婚姻状況確認書(翻訳文付き)
- 在留カード
- 日本の住民票
証明書の発行には時間がかかる場合があるため、早めの準備を心がけましょう。
日本の役所に婚姻届を提出する
次に、日本の市区町村役場で婚姻届を提出しましょう。婚姻届の提出に必要な書類は、以下の通りです。
【必要書類】
・婚姻届
・日本人の戸籍謄本
・ベトナム人の婚姻要件具備証明書(日本語訳付き)
・ベトナム人の出生証明書(日本語訳付き)
日本人の必要書類は日本人同士で婚姻するのと変わりませんが、ベトナム人側は追加で書類を求められる可能性があります。事前に市区町村役場に確認しておくと安心です。
婚姻届が受理されると、最短で1週間程度で日本の戸籍に婚姻の事実が記載されます。
ベトナム大使館に婚姻登録を申請する
日本での婚姻手続きが完了したら、在日ベトナム大使館で婚姻の報告的届出を行い、ベトナムでも婚姻関係を成立してもらうようにします。
ベトナム側への報告的届出に必要な書類は、以下の通りです。
【必要書類】
- 婚姻届受理証明書(翻訳文付き)
- 戸籍謄本(翻訳文付き)
- ベトナム人配偶者のパスポート
ベトナム側への報告的届出が完了すると、ベトナム側でも婚姻関係が正式に成立します。
ベトナム人と結婚後に日本に住む場合は配偶者ビザの申請を行う
国際結婚手続きが完了した後、日本でベトナム人配偶者と一緒に暮らすためには「日本人の配偶者等」という在留資格(通称:配偶者ビザ)を申請する必要があります。
配偶者ビザの申請は、居住地を管轄する地方出入国在留管理局で行います。手続きの基本的な流れは、以下の通りです。
なお、審査は最短で1ヵ月程度、通常3〜5ヵ月かかることがあります。
【配偶者ビザ申請の基本的な流れ】
- 必要書類の準備:書類収集や翻訳作業を進める
- 申請書の作成:在留資格認定証明書交付申請書を作成する
- 地方出入国在留管理局への提出:必要書類を添えて提出する
- 審査:出入国在留管理局で審査が行われる(約1ヵ月〜3ヵ月)
- 許可通知とビザ発行:許可が下りるとビザが発行される
また、配偶者の申請には以下のような書類を用意して提出する必要があります。
【配偶者ビザ申請の必要書類】
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 日本人配偶者の戸籍謄本(婚姻の事実が記載されたもの)
- 婚姻届受理証明書(またはベトナムで発行された婚姻証明書と翻訳文)
- 日本人配偶者の収入証明書(課税証明書または納税証明書)
- 日本人配偶者の住民票
- ベトナム人配偶者の身元保証書(日本人配偶者が作成)
- スナップ写真(夫婦で撮影したもの、旅行写真など複数枚推奨)
- 返信用封筒(切手貼付済み) など
ベトナム人の配偶者ビザの審査は厳しく、偽装結婚を疑われやすい傾向にあります。
審査では、結婚に実体があるかを入念に確認されるため、交際期間の二人の写真やメール履歴などを提出し、真剣な結婚であることを認めてもらいましょう。
また、過去のビザ申請や滞在記録も確認されるため、不備がないよう注意してください。
なお、ベトナム人が結婚時点で日本の長期在留資格を持っていない場合は特に注意が必要です。この場合、配偶者ビザの取得に難航するケースが多いため、最悪結婚しても一緒に暮らせないといった事態に陥ることもあります。
配偶者ビザの申請については、専門的な知識がある行政書士に相談するのがおすすめです。
行政書士であれば手続きの代行はもちろん、審査に通りやすくするための書類の作成・収集なども行ってくれます。配偶者ビザの申請は国際結婚の手続きよりも難易度が高いともいわれているので、不安がある方は一度行政書士に相談してみましょう。
配偶者ビザ申請については「配偶者ビザの取得・申請方法は?必要書類やどこで申請できるのかも解説」でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
ベトナム人との国際結婚手続きで注意するポイント
ベトナム人との国際結婚では、日本とベトナムの婚姻制度や文化の違いに注意が必要です。以下に主な注意点を挙げます。
- 日本とベトナムでは結婚できる条件が異なる
- 国際結婚手続きの書類はベトナム語・日本語版が必要
- ベトナム大使館での手続きは事前に最新情報をチェックする
- ベトナム方式での結婚手続きには健康診断結果が必要
- ベトナム大使館・領事館での手続き時に金銭を支払わないように注意
それぞれのポイントについて、詳しくみていきましょう。
日本とベトナムでは結婚できる条件が異なる
日本とベトナムでは、結婚可能な条件や禁止事項が異なります。特に注意が必要な点を以下の表にまとめました。
|
条件 |
日本 |
ベトナム |
|---|---|---|
|
最低結婚年齢 |
男性18歳、女性18歳 |
男性20歳、女性18歳 |
|
偽装結婚 |
法律で禁止、厳しい審査あり |
偽装結婚の目的での婚姻は禁止 |
|
同性婚 |
非合法 |
非合法 |
|
必要な健康診断書 |
原則不要 |
必要(HIV検査などを含む) |
特に注意すべき点は、ベトナムでは最低結婚年齢が男性は20歳、女性は18歳と定められている点です。
日本人は日本の条件を、ベトナム人はベトナムの条件を満たしている必要があるので注意しましょう。
また、健康診断書の提出が必須という点も大きな違いです。HIV検査結果や感染症診断が含まれる点は、日本の結婚制度との大きな違いといえます。
国際結婚手続きの書類はベトナム語・日本語版が必要
国際結婚に関連する手続きでは、双方の国の言語で記載された書類が必要となる場合があります。
例えば、日本の市区町村役場に提出する書類には、日本語訳されたベトナム側の書類(婚姻状況証明書や出生証明書)が必須です。反対に、ベトナムの人民委員会に提出する日本側の書類には、ベトナム語訳が求められます。
翻訳は自分で行うことも可能ですが、専門性の高い書類の場合は翻訳会社や行政書士に依頼すると安心です。
ベトナム大使館での手続きは事前に最新情報をチェックする
ベトナム大使館や領事館での手続きでは、提出書類や手数料の変更が頻繁に行われるため、最新情報の確認が欠かせません。
以前は必要だった面接が現在では廃止されるなど、手続きルールが随時更新されるため注意しましょう。また、手続きの予約方法や対応窓口の営業時間が変更されることもあります。
手続きを進める際は、公式ウェブサイトや窓口で、必要な書類、手数料、申請方法を事前に確認しましょう。一部書類には有効期限が設定されている場合があるため、スケジュールを立てて適切なタイミングで取得することが重要です。
さらに、大使館と領事館では対応内容が異なることがあるため、最寄りの窓口に直接問い合わせるのがおすすめです。余裕を持った準備をすることで、手続きのトラブルを防ぐことができます。
【参考】駐日ベトナム社会主義共和国大使館
ベトナム方式での結婚手続きには健康診断結果が必要
ベトナムでは、婚姻手続きの際に健康診断書の提出が必須です。特にHIV検査結果や感染症診断が必須な点は、日本との婚姻手続きとは大きく異なります。
この診断書は、ベトナム国内の公立または指定医療機関で発行されたものでなければ認められません。日本で発行された健康診断書は原則無効とされるため、手続きを予定している場合は、現地での検査をスケジュールに組み込む必要があります。
診断書の内容には、HIV検査の結果だけでなく、精神疾患や感染症の有無が含まれます。一部地域では追加の検査を求められることもあるため、事前にベトナム人配偶者の居住地を管轄する人民委員会に確認を取るのが望ましいでしょう。
診断書の取得にかかる費用や所要時間は医療機関によって異なりますが、健康診断の結果が有効期限内でなければ申請が受理されない可能性もあります。手続きを円滑に進めるために、早めの準備を心がけましょう。
ベトナム大使館・領事館での手続き時に金銭を支払わないように注意
国際結婚の手続き中に、不適切な追加費用を求められることがあるため注意が必要です。公式に設定された費用以外を要求された場合は、必ず確認を取りましょう。また、正規の領収書が発行されない場合は支払いを避けるようにしてください。
まとめ|ベトナム人との国際結婚手続きは行政書士に相談を
本記事では、ベトナム人との国際結婚手続きについて詳しく解説しました。
ベトナム人との国際結婚手続きには、多くの書類を準備し、複数の手続きをクリアする必要があります。特に、配偶者ビザの取得を伴う場合、書類の不備や審査の遅延が原因で生活の計画に影響が出る可能性があります。
国際結婚手続きは、行政書士に相談・依頼することで手続きに必要な書類の収集や作成などのサポートを受けることができ、不安を軽減できます。翻訳や書類の記入方法、配偶者ビザの取得に不安がある場合、行政書士に頼るのがおすすめです。
新たな生活をスムーズに始めるためにも、専門家の力を借りて確実な手続きを進めましょう。
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応






